回生病院からのお知らせ

2020年12月23日水曜日

聖なるスマープ

  

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回生病院では、令和2年5月から、Facebook をしています。

よりフレッシュな情報や小ネタ(?)を随時更新中。

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今日は外来スマープの日でした。

1年の締めくくりは、クリスマープパーティーです。


前準備風景。
殺風景な部屋も、しだいにXmasっぽい雰囲気に


スマープのスタッフ的に、一年で一番気合が入るクリスマス会。

みんなに喜んでもらいたい!といいつつ、一番楽しみにしているのはスタッフかも?


だがしかし、クリスマスだからといって、

ルンルンお菓子やケーキを食べるだけの会ではありませんよ(゚д゚)クワッ


1年のしめくくりの会でもあるので、みんなでこの1年を振り返ったり、

来年の抱負を立てたり、年末年始を安全に過ごす対策を考えたりしました。

 

今年からスマープに通いだした人も複数人います。

断薬初心者マークの人がいる一方で、

この日のメンバーには、断薬期間が約3年の人が2人いました。

 

「ここでいう断薬というのは、服役や入院は含みません」とは心理士の池畑さん。

「断薬期間は、社会の中で自らが『やめる』行動を選択し続けている期間をさします。

 それが3年つづいているというのは、とても大きなことなんですよね」

コツコツと積み重ねた3年間、石の上にも3年です。

 

ケーキを食べながら、ゆく年を振り返ったあとは、くる年の抱負を語ってもらいました。


・休まず通院する。

・人並みの生活をめざす。

・生活リズムをくずさない。

・禁煙もがんばる。

・すこしやせる。

 などなど。


抱負の立て方が、あまり自分でハードルをあげすぎず、いい感じ。

抱負や目標を考えるときは、つい気合が入りがち。

(私もそう!そして息切れして挫折してしまう( ;∀;)

 

「大切なのは【スモールステップ(達成しやすい目標)】を意識すること。

 たとえば、最初から“一生断薬”と大きな目標をかかげると、

 先が遠く感じて気持ちがしんどくなります。

 『まずは1日やめよう』→『つぎは1カ月を目標にしてみよう』…など、

 手が届きそうなところから始めてみるといいですね」(池畑さん)

 

よし、私も来年の抱負は「すこしやせる」に決定だ!

(ただしお正月が終わってから←え

 

最後にお決まりの記念撮影をしました。

ちなみに、スタッフは会のあいだも、ずっとトナカイとサンタに徹していました

(そしてみんなスルーっていうね。

 

2020年12月18日金曜日

三種の神器まだかな日記 ~回生スタッフリレー日記2~

 

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回生病院ではたらくスタッフが、日々のことを思いのままに綴る、エッセイのような日記のような自分語りのコーナーです。第2回目は心理士の「いけはたさん」です(^^)/

 

。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。

 

広報担当のしおたにさんから、リレー日記第2走者のバトンがまわってきた。

彼女が私にバトンをまわした理由は分かる。きっと、私が院内の誰かからのバトンを心待ちにしていたからだと思う。

回生病院のFacebookでは「リレー日記」のほかにも、各部署の“三種の神器”を聞く名物(!?)コラムがある。その記念すべき第1回目は薬局だった。2回目は検査室。

このリレーがスタートすると同時に、わたしも“My三種の神器探し”をスタートさせた。

そして事あるごとにしおたにさんに「心理の三種の神器…何にしよう」と話していた。バトンは回ってきていないと言うのに。

そろそろ来るか!?と思っていた第3回目は・・・営繕室だった。この頃になると、しおたにさんからの言葉は『しばらく回ってこないからゆっくり考えてください』に変わっていた。

そもそも、なぜ私がこの三種の神器バトンをこれほどまで楽しみにしていたかと言うと、職員間のコミュニケーションになるし、何よりも自分の仕事を知ってもらう良い機会になると思ったから。

心理士の仕事は基本1対1の密室で行われることが多く、心理ってなにしてるの?と思われがちだ。三種の神器をお披露目すれば、院内をフラフラと歩きまわって患者さんとおしゃべりする以外の心理士の仕事を知ってもらえるのでは?という思いがあった。

そんな私の思いを置き去りにして三種の神器バトンは院内を駆け回り、第4回5回と回を重ね…わたしが三種の神器を考えることをすっかり忘れていたとき、しおたにさんからこのリレー日記のバトンが回ってきた。お気遣いありがとうございます。

ただ、これが難しい。思いのままにと言われるとPCを打つ手が固まってしまう。それに、いかに三種の神器バトンが欲しかったかをアピールしすぎて長くなりすぎてしまったから、もうここらで切り上げないといけない!!

やっぱりわたしは自分の思いを文字にするよりも、顔と顔を合わせて、表情を、語感を、声を、その人を感じながら廊下でおしゃべりする方が合っているのかもしれない。

うん、それでこそ心理士だ!(たぶん)

三種の神器はみんなに自分の口で伝えよう。それが一番のコミュニケーションになる。

よし、私の三種の神器の1つ目は、「おしゃべり」に決めた!

 

 


2020年11月17日火曜日

「ひりひり」のち「うるうる」 ~回生スタッフリレー日記1~

 

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回生病院ではたらくスタッフが、日々のことを思いのままに綴る、エッセイのような日記のような自分語りのコーナーです。第1回は、事務部しおたにです。次にバトンが回った方は、よろしく(*´з`)

 

。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。oOo。.:*:.。

 

医療現場で働くようになって、手指衛生を意識するようになった。手洗い回数が増えたことで、とくに冬は手が乾燥しがち。

職場での手指衛生プラス家事プラス冬の乾燥。今年はそれに、コロナ対策でワンアクションごとのこまめなアルコール消毒がプラスされた。

ハンドクリームじゃ追っつかないくらい、私の手指は、瀕死だ。

スマホの指紋認証は無反応になり、皮膚が全体的にざらざらするばかりか、ひりひりもし、爪の横はぱっくり割れる。

事務である私もそうなのだ。医療現場最前線の方々は、とくに手荒れがひどいだろう。

先日のこと、ぱっくり親指が痛いんだと、世間話的に息子に話すと

「〇ちゃん(息子)のばんそうこ、あげる!」と言い出した。

〇ちゃんのばんそうこは、おいしい和菓子顔の正義の味方だ。〇ちゃんが、箱から出して並べては眺め、大事にしてるやつ。宝物のようなやつ。

もらえないよと固辞したが、いいからいいからと、一枚くれた。

ありがとうと、その場でつけると、誇らしげな顔をした息子が

「もう痛くないからね」という。

やだ~泣きそう。好きすぎ!!キュン死(古

正義の味方は、お子さま用だからなのか粘着力マイルドで、数時間後にはヨボヨボになってしまった。ヒーローご本人と一緒で、水には弱い仕様だったのかもしれない。

でも、はずせるわけないよ…

だって、息子がくれた初めての(実用的な)贈り物だったのだもの。

温かい気持ちと共に、眠りについた。

…翌朝、シーツの上に、クシャっとなったばんそうこ。

和菓子顔マン、もうちょい根性見せてくれてもよかったんじゃな~い? 

 



2020年10月12日月曜日

院内スマープ、修了回でした。

 

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当院では、外来の薬物依存症の方むけの集団精神療法スマープとは別に、

入院患者さん向けの院内スマープも行っています。

 

院内スマープは、全14回でワンクール修了し、メンバーが入れ替わります。

先日は、その院内スマープ第2クール目の、修了回(14回目)でした。

 

この日は「引き金と対処法」について学びました。

 


ワークでは、自分にとっての「引き金」とその「対処法」について考えました。

使いたくなるきっかけ(引き金)は、本当に人ぞれぞれ。

自分たちで対処法も考え、自分専用のテキストをつくりあげていきます。

 

心理の池畑さん:

「退院後は、今よりたくさんの引き金に気付くことになると思います。

 その都度、ここに付け加え、対処法まで考えておいてほしいです」

 


また池畑さんは、これまでの回の中で、繰り返し伝えてきたことがあります。

『嫌なことがあった』『ストレスがたまった』『寂しい』などに直面したとき、

 以前なら、薬物でごまかすことが当たり前だったかもしれない。

 薬物を断つからには、嫌なことやストレスなど、全部自分で請け負うことになる。

 代わりになる何か(アルコール等、他の依存物質ではなく)を探すことも大切」

  


  

上記の写真のワーク中、『依存症的思考(再発を正当化する考え)』について

「苦しくて、使ったら楽になれると感じたとき」と書いている人がいました。

 

これについても、さきほどの池畑さんのコメントにあるように、

今後は「薬物」ではなく、自分で請け負っていかなくてはなりません。

 

「苦しさが耐えられないくらいなってしまうと、欲求を抑えるのは大変なので

 苦しさがまだ小さいうちに、解消していくことが大切です。

 それでも、どうしても苦しくて薬物に頼りたくなることもあるかもしれません。

 早めに受診をする、普段から何でも話せる人や場

 (自助グループや外来スマープなど)をもっておき、相談するなど、

 ストッパーになるものを考えておいてほしいです」

と伝え、メンバーは頷きながら、真剣に耳を傾けていました。 

 


 

全14回、すべて終わり、最後のシールをはりました。

金ぴかの「よくできました」シールです。 

自分がたどってた歩みが、しっかり形になって残ります。



一人ひとりに、池畑さんから修了証書が渡されました。

退院が近い方もいらっしゃいます。

自分で作り上げたテキストと修了証書が、退院後の回復の支えになりますように。

 

2020年9月12日土曜日

ある日のスマープ 〜ひたむきに重ねる日々〜

 

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みなさんこんにちは。
回生病院では、毎月第2・第4水曜日に、スマープを行っています。
スマープってなんぞや? という方は コチラ


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


回生病院では、薬物依存症の方のための外来集団精神療法「スマープ」を行っているのですが、初期のころから通い続けているメンバーの一人が、このたび、60回目の参加となり、記念の表彰状が授与されました。

 

表彰
心理士の池畑さんから表彰状の授与
 

受賞者のAさんは、いつも穏やかで、それでいてみんなを引っ張ってくれる心強い存在です。

 

コロナの関係でスマープが休止した期間を除くと、2回休んだきりで、

とくにH30年12月からは、雨の日も雪の日も、一度も休まずスマープに参加しました。

 

これまで、薬物のある生活が当たり前だったというAさん。

スマープに参加し始めてからの2年半以上、断薬期間を更新しています。

 

それだけ断薬しているAさんですが、

薬物への欲求が高まることは、いまだにあるそうです。

それでも

「やめたばかりの頃に比べたら、ずいぶん減ったよ」

と語ります。

 

薬物の強い使用欲求は、とてもつらいもの。

また、ゼロになることはありません。

 

でも、少しずつ、欲求が高まる頻度や度合いが、少なく小さくなっていくものなんだと、

Aさんの背中に、教えてもらっている気がします。

 

それは、まだ断薬を始めたばかりの人や、

薬物をやめる勇気がない人にとっては、希望の光です。

 

 

心理士の池畑さんは、この日のスマープでメンバーに、

「依存症は、一生付き合っていく病気。

 でも、先の見通しが立たなくて辛いなと思う日があるかもしれない。

 断薬期間はどのくらいでも構わない。

 たまに後ろを振り返って、これだけやめられている、

 と自分を認めてあげてほしい」

と語っていました。

 

Aさん、あなたの後ろには、

薬物から離れた時間が、これだけ積み重なっています。

これからも穏やかに、いっしょに歩いてくださいね。

 

2020年9月1日火曜日

リモート面会をはじめました!

 

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ただいま、新型コロナ肺炎感染予防策として、対面での面会を中止しており、

皆さまにはご不便・ご心配をおかけいたしております。。。


そこで、すこしでも、患者さんやご家族のご要望にお応えしたく、

このたび、ビデオ通話によるリモート面会を開始いたしました。


当院のリモート面会は、ご家族の方に当院にお越しいただき、

患者さんのいる病棟と、ご家族のいる面会室とをパソコンでつなぎ、

ビデオ通話機能をもちいて行うものです。


当院にとっては初めての試み。担当者も、知識ゼロからのスタートでした。

病棟とも何度か打ち合わせや聞き取りを重ね、わたわた(汗


最初はテストを兼ね、もうすぐ退院の患者さんと、

患者さんが入所する予定の施設の方に、リモート面会をしていただきました。

 

リモート面会風景
施設の方と。画面越しにはにかむ二人^^

段取りが悪く、準備に手間取ったりして、ご迷惑をおかけしましたが、

面会そのものは、うまくいったので「ホッ」。


ここ数日は、病棟での実際の運用について、試行錯誤し、病棟で説明会を行い、

スタッフ用のマニュアルやご家族向けのご案内チラシ等を作成。

  

案内チラシなど。チラシは受付にお声掛けください。


そしてこのたび、ご家族さまにもご利用いただけるようになりました。

 

本日も、ご家族と患者さんのリモート面会を行いました。

画面越しだと、患者さんは照れてしまうようでしたが、

ご家族からは「顔が見れてよかった^^」とのお声をいただきました。

 

ご家族さまには、当院にお越しいただく必要がございますが、

互いに顔をみながらお話ができますし、コロナ感染の心配もありません。

この機会に、リモート面会をご検討ください(^^)/

 


リモート面会について、詳細は コチラ

  

 

2020年8月7日金曜日

目に口ほどにものを言わせて

 

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週末、いつもは明るい母が、電話越しにも落ち込んでいました。

聞くと、病院で、受付の方の声が聞き取れず、悲観的になっていたのでした。


受付にはビニールカーテンがしてあり、その方はマスクをしていました。

母は言葉が聞き取れず、耳を傾けて「はい?」と聞いたそうですが、

3度目もダメだった後、申し訳なくなり適当に答えたとのこと。


「その状況なら、私もたぶん、聞き取れんかったかも。

 マスクって声がこもって聞こえづらいし、母さんの耳のせいじゃないよ」

と慰めたうえで、


「これからはマスクが当たり前の時代になるやろうし、

恥ずかしがらんで「少し大きな声で言ってもらえますか?」って言ってみよ」

と伝えました。


その後、テレビ電話で息子(母にとっての孫)にバトンタッチ、

孫とたわいのない会話を楽しんだことで、母も通常運転にもどったようです。

(お孫ちゃんパワー絶大ね)


コロナで声が届きづらくなっている


コロナの影響で、人との距離を取る必要がでてきました。

場合によっては、ビニールカーテンやフェイスシールド、マスクをして、

声のみならず、表情や口の動きが見えない状況も、多々あると思います。


母は耳の不自由さを嘆いていましたが、もしかすると心の深いところでは、

ビニールカーテンやマスクで人との距離が遠く感じることが増え、

孤独感を覚えていたのかもしれません。



私自身、この数カ月間を振り返ってみると、

患者さんの言葉が聞き取れずに聞き返したことも、

親しい間柄で雑談程度のことなら、なんとなく話を合わせたこともあったような。


こちらが話す場合でも、聞こえづらいと指摘されたこともあれば、

返事がワンテンポずれたり、かみ合わなかったり、

相手の表情が一瞬くもったりとしたことが何度かあり、

気づけたときは、言い直す場面もありましたが…

正直、気づけていなかったときもあったかもしれません。


母の件を通して、

「こちらが思っている以上に、相手に声が届きにくい状況である」

「場合によっては、相手を悲しい気持ちにさせることもある」

ということを、再認識するいい機会になりました。



マスク必須時代のいま、頼るべきは…


私は病院の日常風景を写真に収めたり、話を伺ったりすることで、

患者さんと関わることも多く、もしかしたら患者さんからも

「声が聞こえづらいな」と内心思われているかもしれない。


もちろん、声を張って、ゆっくりいうことは大前提ですが、

もし聞き取れなくても「気軽に聞き返せる」雰囲気づくりも必要ですね。


マスクで顔の7~8割が隠れてしまっているいま、出ている部分…

やはり、目の力に頼るしかないのかなと思います。

いつも以上に、目に笑顔をたたえていくことが大切なのかと。

スマイルマスクの画像


結果、笑いじわが目尻を占領したとしても、それはそれで!

…いや、それは嫌だわ。目元クリームを買おうそうしよう!


コロナの感染者が、日に日に増えてきている今日この頃。

私たちもいささか慣れ、緊急事態宣言中のような、殺伐とした感じは

少なくなってきているかもしれません。

でも、これからは、キープディスタンスが当たり前の世の中になるでしょう。


物理的な距離は致し方ないとしても、心の距離まで遠ざかる必要はないですね。

すこしの思いやりをもちつつ、対話していこうと思った出来事でした。

 

 

2020年7月17日金曜日

スマープに参加しませんか?

  

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みなさんこんにちは。

いきなりですが、このたび、スマープの告知ポスターを作りました! 

スタッフ間で喧々諤々(けんけんがくがく)議論を重ね、

ちょっとばっかりいい感じにできあがりました。

 

さわやかなイメージにするため、ブルーを基調にしてみました♩

さらに、スマープのことをちょっと詳しく説明するためにリーフレットも作成。

スマープのメンバーにも検閲してもらって、完成しました。


スマープの概要をギュッとしぼって作ったリーフレット。


この機会に、スマープの売りのひとつ、

自助グループ的側面について、お伝えしたいと思います。


薬物依存症は、薬物への耐えがたい欲求が生まれる脳の病気。

「やめるぞ!」と意志を強くもち続けることは、とても難易度が高いです。

はい、なので、強く意志をもつのはやめて……もとい💦発想を変えて

そもそも「強い欲求が出てくる状況をつくらない」ようにする戦法をとります。

「強い欲求が出てくる状況をつくらない」ためには、心身のバランスを整えること。

 

強いストレス ⇨ 心身のバランスをくずす ⇨ 使いたくなる ⇨ 使っちゃえ


ではなく


強いストレス ⇨ そっと降ろす ⇨ 心身のバランスを安定させる


とはいえ、、そんなに簡単ではないですよね。強いストレスは、とても厄介です。

とくに、薬物依存症の方がかかえるストレスのひとつに、”孤独感”があります。

家族や周囲とのつながりが希薄になることで生まれる寂しさ、

疑いの眼差しや理解してもらえない疎外感…


薬物からの脱却をはかる人の心には、いろいろなストレスがふりかかっています。

家族であっても、友達であっても、医療者であっても、

こうした孤独感の深いところまでは、理解しえないものです。

 

そこで活躍するのが、同じ経験をもつ「仲間の存在」です。

 

仲間がいることは自助グループの強みであり、スマープを例にしていえば

メンバー間で、共通して経験する「ストレスあるある」を出しあって、

「わかる!」と盛り上がったり、家族との軋轢を相談して解決策をねったりしながら、

ガス抜きをはかっていて、仲間の存在が、ストレス軽減になっているように見えます。


またメンバー間で、

欲求へのストッパーとしての役割を果たしあっているエピソードが、時折聞こえてきます。


長い人生、心のバランスはいつも凪(なぎ)ではなく、心がさざ波だつこともあります。

薬物を使いたいと思う瞬間は、それぞれにあるようです。

そしてそれは、

(薬物とは無縁の)家族や近しい人には、なかなかぶっちゃけて言えない気持ちです。。

 

そんなとき、安心して

「使いたいよ」

と言えて

「わかるよ。でも…やめとこうか」

と受けとめて返せる。

 

心の本音を言っても、怒られたり悲しまれたりすることなく、わかってもらえる。

これだけで、救われるときもあるそうです。


こうしたやりとりは、

経験者であり、ともに回復の道をすすむ人同士でしか成り立たない会話です。 

医療者と患者さんの間には、簡単にはできない絆のようなものがあるから。


やめたいと思っている仲間の存在は、意義のあるものだと、スタッフは感じています。

 

 

スマープには、ほかの自助グループにはない利点もあります。

病院が主催することで「参加メンバーの心身の不調に気づきやすい」という点です。

集団精神療法の専門研修を受けた心理士・看護師が専任スタッフとして常駐するため

依存症からの回復の知識を共に学んだり、

精神状態が不安定になったときに、すぐに医療とつながることができます。

 

 

自助グループや、病院の力を借りることは、

回復の道のりを、よりよいものにする助けになるはずです。

 

もしも、薬物をやめたいと思っていて、

でも、自分ひとりで立ち向かうことに限界を感じている人がいるならば

 

\ スマープに参加してみませんか /

2020年7月10日金曜日

課長! お疲れさまでした。〈後編〉

 
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6月末で勤務を終えた井上看護課長との日々。
前編は患者さんとのかかわりについてお伝えしました。

後編は、われわれスタッフとのかかわりにスポットをあてます。


スタッフとの日々 =・=・=・=・=・=・=・=・=・= 


いろんな部署で、課長のことを教えて!と聞きに行くと、
7年前 に取材した時と変わらず

「地獄耳!」「小さいのにマイクいらず(声がでかい)」という軽口はもちろん、
「やさしい」「料理上手」「なんでも手作り」「決断が速い」「聖徳太子の耳」
「職員の考えを尊重してくれる」などなど、課長への賛辞が出てくるでてくる。

なかでも
「相談事があると、しっかり話を聞いてくれる懐の深い人」
という意見があり、私も大いに賛同しました。

なぜなら私も、他部署ながら、仕事のこと(から子育ての悩みまで!)を相談し、
鼓舞していただいたひとりだから。
患者さんとの距離感や、感情の押し付けにならないような気配りの仕方など、
ところどころで、教えていただきました。

きっと、他のスタッフも、課長から学んだことは多いはず。



課長のスタッフへの愛は、こんなところにも表れていました。

とある女性スタッフが、患者さんとのレクレーション中に転倒し、
腕を骨折してしまったことがあったのですが、
数日後、その腕には、女性らしい生地であしらえた固定用アームホルダーが。

聞いたところ、課長が作ってくれたのだと。
無機質な黒のホルダーが多い中、腕が痛み気分が落ちがちなスタッフのために、
少しでも気分が明るくなるよう可愛い布で手作りしたとのことでした。


また、コロナでマスク不足が深刻な折には、布マスクを何十枚と制作して配ったり。

私も「子どもちゃんに」とミニマスクをいただきました。
マスクを嫌がる息子も、かわいくて肌触りのいい課長のマスクはOKで、
親としても、ほんとうに助かりました。


課長の布マスク


そんな課長、当院での勤続25年でした。いまの心境は?


やりきった感は、あります。
でも私はスタッフに対して、厳しいときもあった(笑)と思うので、
それぞれの部署が、最後こうして温かく送り出してくれたことに、
びっくりと同時に感謝しています


課長を慕うスタッフが、各所でセレモニーを用意していました。
そのひとつひとつを写真に収めながら、課長がどれだけのスタッフを気にかけ
またスタッフからも信頼されていたかが、分かるようでした。

いつもの現場、病棟
いつもの現場、病棟にて

ロビーにて
患者さんを迎えるロビーにて

作業療法室にて
作業療法室にて。椅子の高さは思いやり^^

感謝の胴上げ
男性陣から、感謝の胴上げ


キープディスタンスで、ぎゅっと集まって撮影できなかったのが心残り。。

「こんだけされたら、逆に泣けないよね」と、マスク越しにも屈託なく笑います。
涙目になっていたスタッフも、つられて笑顔になるほどに。


ああ課長?
残る私たちに、なにかエールをぐだざい(TT)


いままで、去る職員がいると、
その人が、あの部分をフォローしてくれていたんだな、と、 
改めて気づかされることがありました。
 
自分たちが動いているその裏にはまた、 
おなじように、役割をはたしている人がいるんですよね。
 
ひとりではできないのが看護という仕事。
患者さんの闘病生活を円滑に支えるためにも、
フォローしあう気持ちをもって、これからも頑張って!



課長が、安心して第二の人生を満喫できるよう、私たち頑張ります! 

回生での25年間、おつかれさまでした。



2020年7月3日金曜日

課長! お疲れさまでした。〈前編〉

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当院には、お母さんのように厳しくも温かい看護師がたくさんいますが、
なかでも、「母ちゃんの中の母ちゃん」的存在の看護師がいます。
 
井上看護課長です。
旧・病院ブログでも紹介したことがあるので、2度目のご登場。
 
回生病院に入院経験のある患者さんなら、知らない人はいないはず。
 
 
体はSサイズ、でも存在感はLLLサイズ。


ご覧の通り、小柄ながら、いつでも元気いっぱい。
遠くにいても、どこにいるかすぐに分かるほど、通る声。


そんな課長、7月いっぱいで定年退職となり、6月末が勤務最終日でした。

いやだー! と言いたいのは山々ですがお口チャックで、
課長との日々や感謝の気持ちなど、2回にわけてお伝えしたいと思います。

 
 
患者さんとの日々 =・=・=・=・=・=・=・=・=・= 
 
 


「〇〇さん、ちょっと爪切らせてくれる~?」

そっと寄り添い、患者さんの爪を切りながら、
「体調良くなって、よかったねぇ。ご家族の〇〇さんも、安心しとると思うよ~」
まるで世間話をするように語りかけます。
 
ふだんの課長の声の大きさからすると、静かでしみじみしたトーン。
 
 
ここは、回生病院の閉鎖病棟。課長が働く現場です。
当院に入院後間もない方や、精神状態がまだ十分に整っていない方などが
多くいらっしゃいます。
 
依存症や精神疾患といっても、抱えている問題や辿ってきた道、
こまかな精神症状など、「人によってさまざま」だと知ったという課長。
そんな中でも、共通して ”訪れる瞬間” があるということに気づきました。


入院したての頃、しかめっ面だったり、こわばっていた顔が、 
変わってくる時期がきます。 
 
それを見逃さないようにして、そんな患者さんには、
「いい顔になってきたね~」と声掛けをするようにしてきました。 
 
自分のことを、こうして気にかける人がいる、喜ぶ人がいる、 
ということが、 患者さんの自信にもつながっていくから。
 
反対に、先の見通しがたたず、落ち込んでいる患者さんがいたら、 
「症状が落ち着いて、明るい顔になれる日は、絶対くるからね」 
と伝えるようにしています。


たくさんの患者さんの回復過程を見てきたからこそ、伝えられる言葉です。




そんな課長でも、看護観がゆらぐ時期があったそう。

 
看護師長(課長の前の役職)になってすぐの頃ですね。
患者さんに対して、おごりが出た時期があって。


役職者になってすぐの頃は、決定権ができたことで、
病棟内でルール違反やトラブルを起こしがちな患者さんに対して、
強く対応することも増えていったのだとか。

いまの課長からは考えられませんが、
「自分の発言が、患者さんに影響するということに、気づけていなかった」
といいます。
ターニングポイントは、自身が病気を患い、入院生活を経験してから。

 
患者の立場になってみて、ああ、退院したいなって(笑) 
患者さんの気持ちがよくわかりました。
 
患者さんからも「トップだからって、上から物を言っていいのか」と
苦言を呈されたこともあって、少しずつ、変化していったように思います。


相手の立場を尊重し、上から目線ではなく、説得してわかってもらえるように。
そのような対応を心がけるうちに、患者さんへの接し方も、
現在のような ”対話型” に変わっていきました。

 
そうはいっても、規則違反を繰り返してしまう患者さんがいた場合、
憎まれ役というか、厳しく指導する人間も、やはり必要です。
 
看護師として忘れてはいけないのは、患者さんの立場にたつこと。
注意をしたあと、今度は別の看護師が、フォローをする。
「あの人がああ言ったのは、あなたのことを大切に思っているから」とね。
患者さんに心意が伝わりやすいですし、憎まれ役の立つ瀬もあります。


精神科の場合、自ら希望して入院してくる患者さんばかりではありません。
入院生活を後ろ向きに考えたり、治療に前向きになれない方もいて、
最初は、看護師に対して壁をつくる患者さんも、当然ながらいらっしゃいます。
 
でも「あのときの入院生活は、無駄ではなかったな」
後々、そう振り返ってもらえる日が来れば、よかったなと思うのだそう。
 
たまに、退院した患者さんから近況報告の電話があったり、
外来で「元気にしてます」「あの頃はこうやったですねぇ」などと
世間話する時間がうれしいんだよねと、目を細めて語っていました。
 
  
後編につづく
 

2020年6月23日火曜日

facebook、始めました。

 
みなさんこんにちは。
梅雨の中休み? 日差しが痛い、福岡県宗像市です。
昨日「暑い~、あつい~💦」と言っていたら、
「ママ、暑いばっかり言わんよ」と息子(3才)にさとされました。ハイ…。


実は、回生病院、ひっそりと、Facebook を始めていました。
ということで、ブログでも告知させていただきます!

ブログは読み物中心ですが、
Facebookは、回生病院の日々のあれこれを、写真メインで紹介してます。
ときには、ブログ記事をピックアップすることも。


あんまり暑い暑いと言っていると、皆さまにも呆れられますので、
Facebookから、涼しげな写真を一枚。




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2020年6月12日金曜日

スマープ、再開!


みなさんこんにちは。
コロナウイルス感染症予防のため、4月から休止していたスマープ。
6月から再開となりました。

当院のスマープは自助グループ的な意味合いもあるので、
先の見えない自粛期間(しかも不要不急の外出が禁止でしたね)に
参加者のみなさんの、心の状態が気になりました。

休止期間中は、週一度、メンバーへのフォローメールや電話で
「変わりはないですか」と、繋がりを保つようにしてきました。

それでも、やっぱり、顔が見え、いっしょに考えたりできるほうがいい。
スタッフは、スマープの再開を心待ちにしていたのです!
(鼻息荒くてすみません)



この日は、7人のメンバーが参加してくれました^^
お久しぶりの方や、はじめましての方もいて、にぎやかでした。

そんな皆さんをコロナの危険に合わせるわけにはいかないので
換気、適度な距離、消毒などを、徹底しましたよ。

もちろん、患者さんもスタッフもマスク着用です。


いつもの2倍、机を繋げて、3密を避けました
喉を潤す飲み物&マスクでも大丈夫なアメをお供に


スマープに通い始めて10回目となった方に、表彰状を授与。

公認心理師の池畑さんから渡します


「正直、ここまで通うとは思ってなかった~」と、はにかみます。
気づけば、10回。
休止期間もはさみつつ、通い続けてくれて、ありがとう。


さて、この日のテーマは  "強くなるより賢くなれ" でした。

メンバーの半数以上が、
薬物のことで「意志が弱い」と、家族や周囲から言われた経験がありました。
では、意志が強ければ、薬物依存症はどうにかなるのか?

公認心理師の池畑さんは、ネズミの実験を例に出し

「本来ネズミは、敵に見つからないよう暗がりを好む習性があるけど、
 明るいところで薬物を与え続けると、明るい場所に出てくるようになる。

 本能を超えてくるような強烈な回路を脳につくるから、
 意志の強さだけで、回復しようとするのは難しいんですよね」

意志の強さよりも、賢くなること。IQのことでは、ありません。
薬物を使用したくならないよう、安全に生活するための知恵を知り、
それを実生活で、コツコツ実行していくことです。


自分の場合はどうか。考えながら書いていきます

久しぶりのワークでしたが、考えながら、意見交換をしながら
真剣に取り組んでいました。


2020年6月6日土曜日

マスクの棋士、つどう


6月5日、将棋大会が行われました。



患者さんたちは、マスクの棋士となり、いざ勝負。
しょうじき、マスクをする必要もないくらい、静寂な時が流れます。。。






会場は、パチ、パチ、と駒をさす音だけが響いていました。
表情も、真剣そのもの。

リーグとトーナメントを勝ち上がった2人による決勝戦では、
下の写真のように、人だかりができていました。

ギャラリーが見守る中で、決勝の対局



優勝したのは、王者Aさんでした。
「毎回勝ってるから」と余裕のコメントをいただきました^^

2位のBさん
「最初は、いけるかな~と思ったけど、じわじわやられた。
 初めて対局したけど、やっぱりAさんは強いです」

大会のあとは、つめた~い缶コーヒーで、クールダウン。
しずかに、ホットな、将棋大会でした。



2020年6月1日月曜日

回生農園だより ~イモの苗つけ~


みなさんこんにちは。
今日から6月、梅雨の季節ですね。

5月30日、園芸作業の時間に、回生病院でイモの苗つけを行いました。

畝(うね)にたっぷり水をふくませたら
手のひら分くらいの間隔をあけて、苗を差して
しっかり丁寧に、土をかぶせます
なんだか、苗しなしなだけど、大丈夫か?


苗のしんなり具合が、個人的にとても気になったので、
趣味の農業歴45年の患者さんに聞いてみたところ

「うん、この苗の葉は、枯れるね~」

え~~~!!

「で、いったん枯れて、別の葉が出てくるんよ」

なるほど。。
例年、秋にはわしゃわしゃと畑を覆いつくすほどつるが伸びてますもんね。

11月のいもほりが、はやくも待ち遠しいです。


苗つけのあとは、トマトの支柱への誘因作業もみました。


横に広がったトマトの苗木を、支柱に結び付けます。
はやくも青い実がなっていました。かわいい

トマトの苗木を触るたびに、さわやかなトマトの香が漂います。
ヘタを取ってトマトを洗うときに感じるあの香です。


いまが旬のソラマメもたくさん実をつけてます!
スーパーで買うのとは、緑の濃さが違う!

回生農園には、ほかにも、ナス、きゅうり、ピーマン、にんじん、ごぼう
トウモロコシなど、夏野菜を中心に、元気に育っていましたよ^^


2020年5月29日金曜日

信頼の回復


とある患者さんが、ある日のスマープで
「いまは使っていないのに、家族から疑われる」と言っていました。


そのときに、臨床心理士の池畑さんが、このように説明していました。


「薬物やアルコール等の依存症の回復には順序があって

 体から薬物やアルコールが抜けると、まずは体の状態が回復していきます。
 つぎに、心の状態も、徐々に回復していきます。

 周りからの信頼。これが、最後の最後に回復します。
 一番最後で、時間がかかるものなんですよね」






体も心も、自分のものですので、回復の過程は、実感がともないます。

自分自身の回復と、家族や親しい人からの信頼の回復にかかる時間差に、
もどかしい気持ちを抱えている患者さんも、いらっしゃいます。

行動を疑われたり、監視されたり、制限されたり、それがもとで衝突したり、
反対に、疎遠になってしまったり、関係性が悪化して悲しい気持ちをしたり、
悩みやストレスを抱えている方も、いるかもしれません。


こうした葛藤は、依存症の回復の過程において、誰しも、起こりうることです。


まわりからの信頼については、相手があってのことですので、
直接、どうにかすることはできません。


ですが、あなたが歩みを止めない限り、いつかは少しずつ回復していくものです。

回復の道を着実に歩んでいるということを、大切な人に示す行動として、

・通院や服薬をつづけること
・自助グループ等に参加すること

これらは、とても有意義な方法です。
こうした「行動」は、言葉よりも分かりやすく、相手に伝わります。


もしも、家族や親しい人との関係に、思い詰めてしまうようでしたら、
「信頼の回復は時間がかかって当然のことだ」と、
フラットな気持ちでいるようにしてください。
(関わるのがつらいときは、可能ならば、少し距離を置きましょう)


そして、そんなときだからこそ、投げやりになることなく、
自分のいまの頑張りを、認めてあげてください。


2020年5月20日水曜日

コロナ禍で気づけたこと

 
みなさんこんにちは。
いつの間にか、気づくと、5月も後半ですね。

私事ですが、幼児を子育て中です。
緊急事態宣言後は、保育園が休園となり、夫と勤務を交代しながら、
1か月間、子どもと向き合っておりました。


~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~


コロナの影響で、わが町の保育園も、とうとう休園となった。
こんな風に、ずっと一緒の時間を過ごすようになるなんて、
まったくの想定外だ。


とりあえず、みそ汁の味噌当番をお願いする。
これは、子の朝の日課になった。


公園にも行けない、買い物にも連れていけない、友達とも遊ばせられない、
コロナを無自覚に移すおそれがあるから、ジジババにも会わせられない。

よって、部屋で、マンツーマン。

日中、子ども以外としゃべらず過ごす。
なんか、孤独。大人としゃべりたい。さみしい。

ん? この感じ、デジャヴ!
コロナよりも前に、味わったことあるぞ。

あ、育休中のわたしだ。


もちろん、あの頃とは、状況も違うし、毎日ではない。
わが子はネンネではなくなり、歩いてしゃべって踊るようになった。

だけどだけど、子どもの遊び(たたかいごっこ)に付き合って、
いないいないばあっ!に頼りながら3食つくって、
いつもと違う環境で、ストレスをぶつけてくるわが子を受け止めて、、、

自分が製造責任者なのに、、ぶっちゃけ、しんどい(泣

家事能力や育児能力のへっぽこさを痛感する。


のりでべたつくのが嫌だったのかな、
気づいたら、私一人でしていたちぎり絵。。


そして気づく。保育園の偉大さに。

先生方に、どれだけ助けてもらっていたか。

3食のうちの1食を、バランスよくおいしい給食が担ってくれていたから
平日の夜、しんどいときは手抜きでもいいかな、と甘えられたし、
気づけばわが子は、好き嫌いの少ない子に育ってくれた。

日中も、たくさん外で運動させてもらっていたから、
夜も電池が切れたようにぐっすり寝てくれたし、
山の上り坂で、追いつけないほど走れるようになった(親の運動不足説)。

パジャマのボタンをとめられるようになったのも
歯磨きのフリではなく、右左上下と、フォームがさまになってきたのも
自分より小さい子の頭を、ガッと持たず、やさしくなでられるようになったのも

保育園で先生に導いてもらったり、友達と切磋琢磨した結果だ。


保育園には、感謝しかない。

風邪にかかって、健康のありがたみに気づくように。
コロナ禍でいろんな制限が起きたから、普段、いろんな人に支えられて
子どもを育てられているということに、気づけた。

そんな、1か月間だった。



休園措置解除となった今、保育園に、子どもをお願いすることになった。
先生方も、リスクをかかえて、精神をすりへらしながら、支えてくれている。

子どもたちが、コロナにかかってしまわないよう、
先生方のリスクを増やさないよう、私たち親が、経済活動を続けられるよう
これまで以上に気を引き締めて生活しようと、あらためて思う。



コロナ感染症の最前線で戦う医療職の方々はもちろんのこと、
保育士の方々、介護職の方々、宅配業者の方々、
生活を支えてくださっているすべての方々に
ほんとうに、ありがとうございます。


2020年4月10日金曜日

さっそく実食!

 
みなさんこんにちは。
昨日、作業療法活動の一環で、園芸メンバーがタケノコ掘りをしました。

帰り道、私はいっしょにきていた別のスタッフさんと、わらびとりをしましたよ。

奥に見えるのが、当院の建屋。

これがわらびです。
こんなにとれました!

収穫したタケノコの行く末が気になり(←食い意地)
見に行くと、作業療法室イチの料理上手である事務スタッフIさんから

「そのわらび、ほしい! タケノコと煮るから」

とのことで、できた煮物を食べさせてもらう撮影させてもらう条件で、
採れたてのわらびを、Iさんに託しました。


わらびもタケノコも、あくがあるので、たけのこは皮と共に水煮、
わらびは洗って重曹であく抜きします。


あく抜きが終わったタケノコとわらびを、食べやすい大きさに切るのは
作業療法室イチの愛妻家・治部田先生。

Iさんから指導を受けつつ、さくさくと切っていきます。
さすが、奥さんのリクエストに応えて手料理をふるまってるだけありますね。


味付けは、シンプルに三温糖とめんつゆ。素材のうまみに任せます。

そして今日!
手前、Iさん(はずかしいので顔隠します💦)

かんせいですっ!

作業療法室にきたら、いい香り。

コロナ対策で、ちょっと離れてすわりました

タケノコ掘りメンバー、みんなで「いただきます」


「えぐみもなくて、ほくほく^^」
「甘くておいしい」

あっという間に間食でした。

ごちそうさまでした♪


世の喧騒とは関係なく、春はいつもどおり、ほっとする味を運んでくれました。