=============================
回生病院では、令和2年5月から、Facebook をしています。
よりフレッシュな情報や小ネタ(?)を随時更新中。
チェックしてくださいね(^^)/
=============================
週末、いつもは明るい母が、電話越しにも落ち込んでいました。
聞くと、病院で、受付の方の声が聞き取れず、悲観的になっていたのでした。
受付にはビニールカーテンがしてあり、その方はマスクをしていました。
母は言葉が聞き取れず、耳を傾けて「はい?」と聞いたそうですが、
3度目もダメだった後、申し訳なくなり適当に答えたとのこと。
「その状況なら、私もたぶん、聞き取れんかったかも。
マスクって声がこもって聞こえづらいし、母さんの耳のせいじゃないよ」
と慰めたうえで、
「これからはマスクが当たり前の時代になるやろうし、
恥ずかしがらんで「少し大きな声で言ってもらえますか?」って言ってみよ」
と伝えました。
その後、テレビ電話で息子(母にとっての孫)にバトンタッチ、
孫とたわいのない会話を楽しんだことで、母も通常運転にもどったようです。
(お孫ちゃんパワー絶大ね)
コロナで声が届きづらくなっている
コロナの影響で、人との距離を取る必要がでてきました。
場合によっては、ビニールカーテンやフェイスシールド、マスクをして、
声のみならず、表情や口の動きが見えない状況も、多々あると思います。
母は耳の不自由さを嘆いていましたが、もしかすると心の深いところでは、
ビニールカーテンやマスクで人との距離が遠く感じることが増え、
孤独感を覚えていたのかもしれません。
私自身、この数カ月間を振り返ってみると、
患者さんの言葉が聞き取れずに聞き返したことも、
親しい間柄で雑談程度のことなら、なんとなく話を合わせたこともあったような。
こちらが話す場合でも、聞こえづらいと指摘されたこともあれば、
返事がワンテンポずれたり、かみ合わなかったり、
相手の表情が一瞬くもったりとしたことが何度かあり、
気づけたときは、言い直す場面もありましたが…
正直、気づけていなかったときもあったかもしれません。
母の件を通して、
「こちらが思っている以上に、相手に声が届きにくい状況である」
「場合によっては、相手を悲しい気持ちにさせることもある」
ということを、再認識するいい機会になりました。
マスク必須時代のいま、頼るべきは…
私は病院の日常風景を写真に収めたり、話を伺ったりすることで、
患者さんと関わることも多く、もしかしたら患者さんからも
「声が聞こえづらいな」と内心思われているかもしれない。
もちろん、声を張って、ゆっくりいうことは大前提ですが、
もし聞き取れなくても「気軽に聞き返せる」雰囲気づくりも必要ですね。
マスクで顔の7~8割が隠れてしまっているいま、出ている部分…
やはり、目の力に頼るしかないのかなと思います。
いつも以上に、目に笑顔をたたえていくことが大切なのかと。
結果、笑いじわが目尻を占領したとしても、それはそれで!
…いや、それは嫌だわ。目元クリームを買おうそうしよう!
コロナの感染者が、日に日に増えてきている今日この頃。
私たちもいささか慣れ、緊急事態宣言中のような、殺伐とした感じは
少なくなってきているかもしれません。
でも、これからは、キープディスタンスが当たり前の世の中になるでしょう。
物理的な距離は致し方ないとしても、心の距離まで遠ざかる必要はないですね。
すこしの思いやりをもちつつ、対話していこうと思った出来事でした。