回生病院からのお知らせ

2019年9月27日金曜日

一歩、ふみだす


こんにちは。スタッフSです。
空を見上げれば、ヒツジ雲。日暮れも早くなってきて、秋到来ですね。


先日、とてもうれしい報告がありました。
 
「就職しました」

外来通院をしているAさんという方です。

Aさんは、精神疾患をわずらい、一時、当院に入院していました。
退院後も、定期的に通院を続けていらっしゃいます。


Aさんは、たびたび、再就職したいと話していました。
でも、ブランクがあることや、症状が悪化したりすることが不安で
なかなか、一歩が踏み出せないようでした。



そんなAさんから、就職報告を受けるなんて!

いまは、働き始めて1か月ちょっと。
覚えることもたくさんあって大変そうではありますが、充実した顔です。
上司も先輩スタッフも、とても接しやすく、働きやすいとのこと。
(それは何より~^^)



働きはじめて、何か心境の変化はありましたか? と聞くと、

「就職しなければ、という悩みがなくなったし
 仕事をすることで生活リズムが整って、眠れるようになりました」

あの頃、悩んでいたことも、不眠だったことも、知っていたので、
冷静な顔をしつつ、心の中で万歳三唱していたスタッフです。

 
そんなAさん、
もし同じように悩んでいる人がいたら、ということで話してくれたこと。

人によって、考え方もさまざまだけど、と前置きした上で

「何年もブランクがあって、不安で踏み出す勇気がない人は、
 自分が精神障害であることを、オープン(※)にしてみては」

 ※オープンとは、障害があることを開示すること。要は、障害を隠さないことです。
  精神障害者健康福祉手帳を所持することで、障害者採用枠に応募することができます。

Aさん自身、就活にあたって、オープンにするかどうか、たくさん考えました。
そして、障害者採用をめざすことにしたそうです。

「職探しの段階では、ハローワークの人も力になってくれ、
 障害者採用枠で理解のある職場に巡り合うことができました。
 面接時にも、どういった面でサポートをすればいいかも聞いていただいたので、
 勤務中に具合が悪くなったらどうしよう、という不安も軽減できました」

また、「平日休みを取りやすいということも、大きかった」と、Aさん。
というのも、精神疾患は、長期的に治療が必要な場合も多く、
定期的な通院や服薬がとても大切になってきます。
障害があることが前提で就職するので、通院への理解も得られやすく、
月に1~2度、平日にお休みをいただくことが精神的負担となったり
通院せずに病状が悪化したりすることがありません。

オープン採用ゆえの一番のメリット。
まわりの理解があることが、働きやすさにつながっているようでした。

同じように、就職のことで悩んでいる方に、メッセージをお願いしました。

「一度、障害者であることをオープンにしたからといって、
 ずっと、オープンでい続けないといけない、ということもないと思います。
 症状がもっと安定すれば、将来的に(精神障害者)手帳を返納し、
 健常者採用を受けることもできると思うので」


初任給で、療養を支えてくれたお母様に、ビールをプレゼントしたAさん。

「ありがとうと言ってくれました」
そう照れたように答えてくれました。


Aさん、とても嬉しい報告と、心強いメッセージ、ありがとうございました。
がんばりすぎないように、自分のペースでがんばってください。
応援していますね^^

スタッフ I&Sより